地震への備え《耐震へのこだわり》

1995年1月17日、阪神淡路大震災発生。
約10万棟の家が全壊。6000人以上の尊い命が奪われ、数え切れない家族の笑顔と幸せが一瞬にしてきえてしまいました。
当時から兵庫県尼崎市で暮らしていた私は、友人や知人が被災し、少しでも力になれればと、復旧活動の手伝いをしていました。

そこには目を疑うような光景が有りました。

うねるアスファルト、根こそぎなぎ倒された家屋・・・。
霊安室から悲しみの泣き声が聞こえる隣で、避難所生活をしている人たち。
家がつぶれ車の中で暖を取っている老夫婦。
被害にあった人たちの胸の中がカラッポになるような悲しみ。
一生消えることのない心の痛み。

この経験が弊社の地震対策への原点です。

耐震等級「3」とは

現在の建築基準法の耐震性(耐震等級1)は、震度6強から震度7程度に対しても倒壊等の被害を生じないレベルと表現されています。

ただ、国土交通省の外郭団体が行った、阪神淡路大震災と同じ振動を加えての実物実験では、基準法通りに作られた住宅は、倒壊こそしたかったものの大きく傾き、今まで言われていた『基準法をクリアしていれば大丈夫』とは言えない実験結果が出ています。

耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)※受託性能評価・表示協会による「新築住宅の住宅性能表示制度ガイド」より

等級1 極めてまれに(数百年に一度程度)発生する地震による力に対して、倒壊・崩壊しない程度の耐震性
等級2 等級1で耐えられる地震による力の1.25倍のちからに対して倒壊・崩壊しない程度の耐震性をもつ
等級3 等級1で耐えられる地震による力の1.5倍のちからに対して倒壊・崩壊しない程度の耐震性をもつ

 

つまり、建築基準法に定められた耐震強度を守って建てた震度6強~7程度で倒壊しないことを目標に定めているはずの国の耐震基準が、巨大地震への備えとして十分でない可能性が浮かび上がったのです。

「耐震等級が3だからといって安心ではない」

だからこそ基準法(等級1)の1.5倍の耐震性とされる耐震等級3は必要なのです。
更に、耐震等級3であれば、地震保険も半額となります。保険会社の視点からも地震に対するリスクが低い建物だと捉えられており、かつ経済的なメリットも得られるのであれば、それを選択しない理由はないと考えています。

耐震等級3だからといって安心ではない!だからこその「制震」!

耐震等級3で安心できないというのは、他にも理由があります。建築基準法で定められているのは「一度目の大地震」に対しての基準です。
なので、厳密に言えば、一度目の大地震を耐えた家屋は「耐震等級3」ではなくなっているかもしれないのです。
つまり、余震で2度3度大きな揺れが起こった場合、家は倒壊する可能性が高くなっていくのです。

「ならばどうすればいいのか?
これ以上の耐震性能は望めないのか?」

そこで、スマイルエルホーム ㈱吉田建設は「制震」を取り入れたのです。

耐震等級3の家でも震度7を複数回受けてしまうと、「ずっと安心」ですと地震を持って言えなくなります。
そのためスマイルエルホーム ㈱吉田建設では「ずっと安心」して住んでいただけるように「制震工法」を取り入れました。

「制震工法」とは?

建物内部に振動を吸収する「制震ダンパー※」を取り付けることで建物の揺れを軽減します。
(※高層ビルの制振装置に用いられる粘弾性体)

この制震工法を用いることにより、繰り返しの地震の揺れを格段に小さくすることができます。

「そんなに何度も何度も大きな地震に合うことはないだろう・・・」と思ってはいませんか?
あの東日本大震災では、M6.5以上または震度5弱以上の余震がなんと96回も起こったのです。
日本は地震大国で、5年に1度は大きな地震が起きている現状です。
南海トラフも心配される昨今、「地震に強い家」を建てることは「家族の笑顔と幸せ」を守ることなのです。